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光周波数コム/EOコムのアプリケーション事例│Vol.117

製品紹介

【sevensixTV】に第117弾の動画を更新しました。

01:52 仕様とデータ​
02:09 特長① FSRが広い​
02:42 特長② 繰返しが高い​
03:03 特長③ システム拡張性​
05:20 まとめ​ ​

当社製品である光周波数コム『Frush』はEO方式の発生方法です。 モード間隔(FSR)12-18 GHzでフラットなスペクトルを発生するという特長、
システム拡張性が高いという特長を持ちます。
それらにより、他の発生方法であるモード同期方式やマイクロコム方式とは異なり、 非常に多くのアプリケーションが期待されています。
今回は、EO方式の特長を改めて説明し、最近のアプリケーション事例を紹介します。​

■■ 光周波数コム『Frush』詳細情報​

■■ 『Frush』関連再生リスト​

++(動画内の抜粋)++++++++++++++++++++++

Frushはその発生方式から『EOコム』と呼ばれています。
EOコムは、とてもユニークな光周波数コムで、そのアプリケーションは幅広く、最近でも続々と新しいアプリケーションが続々と生まれています。

今回は、視聴いただいている研究者の方々にさらにアプリケーションを広げてほしいと思い、改めて、EOコムの特長とアプリケーション事例を紹介させていただきます。現在の研究課題へのご活用、また、新たな学術研究や応用研究へのご活用にお役立ていただければ嬉しいです。

01:52 仕様とデータ​

▼ こちらが仕様になります。大きな特長である、コムのモード間隔FSRは12-18 GHzです。

▼ 左の図が各FSRでのスペクトル、右の図がパルス圧縮した時の時間波形です。

02:09 特長① FSRが広い​

EOコムの特長の1つが、FSRが広く、10 GHz以上のものあることです。そのため、各種光フィルタによって、各モードを分離でき、各モードに対して変調操作を与えることができます。

図のように、波長多重分割などの光通信アプリケーションに使用されています。さらに、より高度な演算処理を施すことで、光コンピューティングの光源としての実施例も増えてきています。

02:42 特長② 繰返しが高い​

2つ目の特長は、時間領域で見ると、繰り返しが高いという点です。この特長を生かして、最近は量子暗号通信用の光子対を高い頻度で発生するために広く使用されています。このアプリケーションについてはVol.78で詳しく紹介しています。

03:03 特長③ システム拡張性​

3つめの特長は、システム拡張性が非常に高いという点です。この点については、Vol.41で電磁波をギアに例えて、大変分かりやすく解説しています。

具体的には、
1.異なる中心周波数の光周波数コムの同時発生
2.光周波数コムの中心周波数可変
3.光周波数コムのFSR可変
4.光周波数コムの高精度化(周波数ロック)

です。 レーザーやRF信号の組合せによってアプリケーションが広がります。

この図は、次世代通信用の低ノイズTHz波発生というアプリケーションです。
周波数差がTHzである2本のレーザー光をフォトミキサーに入力すると、THz光を発生させることができます。しかし、2本のレーザー光の周波数はそれぞれ個別に揺らいでいますので、その周波数差であるTHz波も、周波数がゆらゆら揺らいでしまいます。

そのために、EOコムであるFrushが活躍します。
レーザー1によってコム1が発生、レーザー2によってコム2が発生します。その重なり部分の一部を切り出して、そのビート信号を使って、レーザー2にフィードバックすることにより、2本のレーザーの位相を同期します。結果として、非常に低ノイズなTHz波を発生できます。

次はEOコムを用いたデュアルコムの実施例です。デュアルコムというのは、FSRがわずかに異なる2つのコムを使った計測方法です。計測の高速化が実現できます。これまでモード同期コムが主に使用されてきました。
最近、1つのレーザー光に対して、2つのEOコムでデュアルコムを発生する方法が広まり、ノイズを抑えたデュアルコム光源として利用され始めています。特に、距離測定の高速化に使用されています。

分光用途では、モード同期コムに比べて、スペクトル分解能が劣りますが、イメージングと分光を組み合わせたハイパースペクトルイメージングなどの実施例が報告されています。

05:20 まとめ​ ​

★参考文献★​
1) 波長多重分割​ “Laser Frequency Combs for Coherent Optical Communications”​ DOI: 10.1109/JLT.2019.2894170​
2) 光コンピューティング​ “Photonic multiplexing techniques for neuromorphic computing”​ DOI: 10.1515/nanoph-2022-0485​
3) 量子暗号通信​ “Efficient generation of twin photons at telecom wavelengths with 2.5 GHz repetition-rate-tunable comb laser”​ DOI: 10.1038/srep07468​
4) デュアルコム​ “Long distance measurement up to 1.2 km by electro-optic dual-comb interferometry”​ DOI: 10.1063/1.4999537​
5) ハイパースペクトラルイメージング​ “Direct hyperspectral dual-comb imaging”​ DOI: 10.1364/OPTICA.382887​

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