【sevensixTV】に第99弾の動画を更新しました。
00:18 パルスエネルギーの計算方法
01:06 パルスエネルギーに対する使用用途
02:24 iQoMのパルスエネルギーと活用方法
03:36 開発中の新製品について
超短パルスレーザーのパルスエネルギーについて考え方と使用用途についてご紹介します。
また、『iQoM』の活用方法についても説明致します。
▶ iQoM 特設ページ https://iqom.sevensix.tech/
▶ 製品・デモ機に関するお問合せはこちら
▶ 振動安定性についての動画 超短パルスレーザー『iQoM』動作中に思いっきり振ってみた│Vol.73
▶ 関連動画 『iQoM』の実測データ公開│Vol.58
++++(動画内より一部抜粋)+++++
パルスエネルギーは超短パルスレーザーを決める上で1つの重要なパラメータになります。
計算式はいたってシンプルで、パルスレーザーの光出力を繰り返し周波数で割ることによって、1パルス当たりのパルスエネルギーを求めることができます。
例として出力1 W、周波数1 Hzのレーザーがあった場合、パルスエネルギーは1 J/pulseになります。
さらにフェムト秒レーザーの場合、パルス幅がフェムト秒であるため、光のエネルギーはフェムト秒というとても短い時間に存在します。
このためフェムト秒レーザーは瞬間的にとても高いエネルギーを持ち、加工用途など広く用いられています。
更に詳しくパルスエネルギーについて見ていきます。このグラフは波長1030 nm帯のフェムト秒レーザーにおいて、各パルスエネルギーに対する使用用途について示しています。
現在一般的に販売されているYbファイバ系のフェムト秒レーザーのエネルギーに合わせて、1 nJ/pulseから1 mJ/pulseを縦軸にしています。下から上にパルスエネルギーが大きくなります。
パルスエネルギーが1 mJ/pulseに近い領域では、金属加工やガラス加工、半導体の加工などに良く用いられています。
また、1 uJ/pulseに近いエネルギー帯では、薄膜加工や樹脂加工に用いられています。
1 uJ/pulseより低いエネルギー帯では主に観察用途に使用されます。具体的に、多光子顕微鏡や光計測、フォトポリマ加工などが挙げられます。
生体試料にダメージを与えずに観察する手法として、フェムト秒レーザーは使われています。1 nJ/pulse以下ではシード光源用として用いられます。
続いて弊社製品iQoMのパルスエネルギーを導出します。
表示している図は弊社iQoMのスペックになります。 1040 iQoM AMPモデルを例に取ると、平均光出力が80 mW、繰り返し周波数が20 MHzのため、パルスエネルギーは4 nJ/pulseになります。
これを先ほどの図に当てはめると、次のようになります。
iQoMのパルスエネルギーはシード光源や一部フォトポリマが加工できる領域にあります。
iQoMは光ファイバで構成されている光共振器で、光ファイバ型の共振器の利点として、増幅用の光ファイバを使うことによって、容易にパワーを増幅できることが挙げられます。