【sevensixTV】に第87弾の動画を更新しました。
00:34 光ファイバカプラの役割
01:18 光ファイバカプラの構造(フィルター型と溶融延伸型)
03:56 溶融延伸型の製造方法と動作原理
これから光ファイバを用いた研究や、応用製品の開発を始めようという方向けに、非常に重要な光デバイスである 光ファイバカプラについて、基本的な情報をまとめました。
■ 関連情報
▶ 光ファイバカプラ(セブンシックス/取扱製品)
▶ 【お役立ち情報】光ファイバカプラとは(セブンシックスHP)
++++(動画内より一部抜粋)+++++
ファイバカプラには、構造の違いで2つのタイプがあります。 ひとつは、フィルター型。もう一つは、溶融延伸型(Fused型)です。
フィルター型では、内部のコリメーターとフィルターで構成されています。 一方のファイバから入射した光はコリメーターを介して、一旦ファイバから出ます。 ファイバからでた光は、フィルターによって分岐合流されます。その後、それぞれのファイバに入っていきます。
一方 溶融延伸型は、ファイバのみで構成されていて、シンプルな構造です。
2本のファイバは溶融延伸部で、カップリングされています。
入射した光は、空間に出ることはありません。この溶融延伸部で、他方のファイバに分岐合流されます。
溶融延伸型については、もう少し光ファイバカプラの製造方法と動作原理について詳しく確認したいと思います。
こちらが製造方法です。
1)2本の光ファイバの被膜を、適切な長さで除去します。
2)その2本の光ファイバをカプラ製造機に配置します。
3)バーナーで加熱して石英を軟化(溶融)します ➡ ≒1600℃
4)ファイバ延伸 ➡ 光出力をモニタしながら所望の特性がえられるまで
5)パッケージング
実際のカプラ製造機を見てみましょう。
先日、弊社が日本国内の総代理店を務めるOptizone社の工場に訪問する機会があったのですが、実際にこちらの装置が使われてました。
2本の光ファイバはこのステージの上に配置され、磁石の駒で固定されます。 真ん中のノズルが熱をかけるバーナーです。
2本のファイバの接合点を1600℃付近まで加熱します。このとき、光の分岐比を実際にモニタしながら、指定の分岐比が得られるよう調整します。
動作の原理に関してですが、漏れ光とはエバネセント光のことです。エバネセント光ですが、応用物理学会のHPで説明されている図がイメージしやすいかと思います。
※参照元※ 「近接場光学(エバネッセント光)による検出技術」特別WEBコラム
高い屈折率n1 物質を伝わる光は、低いn2屈折率の物質との境目で全反射します。 全反射するのですが、一部はn2の物質中にエバネセント光が染み出します。
溶融延伸型カプラは、このエバネセント光を制御することで、強度分岐を行っています。
まさに光の波の特性を利用したデバイスといえます。
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