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PICテストソリューション/ウエハレベルテストからテストプロセスの自動化│Vol.129

製品紹介 , 光技術解説

【sevensixTV】に第129弾の動画を配信しました。

00:12 EXFO/PICテストソリューション
00:41 PICとは
01:42 PIC材料について
04:46 EXFO社のPICテストソリューション
05:37 OPALテストステーション

今回の動画は、EXFO社が提供するPIC用のプローブステーション、高速波長掃引光源、光コンポーネントテスタを組み合わせた、業界最速のPICテスト自動化ソリューションを紹介します。

前半部に光集積回路(PIC)について、そして後半部にEXFOが提供する「PICテストソリューション」について概要に触れています。

PIC技術は、幅広いアプリケーションで利用され始めており、PIC市場は光通信の需要の増加、データセンターの拡大により急成長しています。 一方でPICデバイスの量産には、品質管理が重要であり、大量生産には、ウエハレベルの自動テストやスケーラブルな検査が求められます。

■ 関連製品紹介

・OPAL-MD:フォトニック集積回路 (PIC) 向け自動プローブステーション​
・その他関連製品:EXFO社の製品ラインナップページ

00:12 EXFO/PICテストソリューション

今回のテーマは「フォトニック集積回路/PICテスト」に関連した当社の主要サプライヤであるEXFO社のソリューション紹介です。
カナダに本社を置く測定器メーカのEXFO社は、2022年にPICテスト、及びシステムオートメーションの企業である同じカナダのEHVA社の買収をきっかけにより、PIC用のプローブステーション、高速波長掃引光源、光コンポーネントテスタを組み合わせた業界で最速のPICテスト自動化ソリューションを提供しています。

本日は前半部に「PIC」について、そして後半部にEXFOが提供する「PICテストソリューション」について触れたいと思います。

EHVA社買収 EXFO社

00:41 PICとは

PICとは、光と電気の両方を使って信号を伝送する光チップであり、エレクトロニクスのICと似た構造ですが、光信号を利用することで帯域の拡大や高速通信、低消費電力化を実現しています。

PIC技術は既に光通信だけでなく、量子コンピューティング、LiDAR、バイオフォトニクスなど幅広いアプリケーションで利用され始めています。その市場規模は2022年におおよそ1.3億ドル~1.5億ドル、今後数年間で更に急成長し、2028年には約7億ドルから10億ドル以上に達する可能性があると言われています。

PIC市場の年平均成長率は20%以上と予想されており、この急成長の背景には光通信の需要の増加、データセンターの拡大があります。一方でPICデバイスの大規模量産に向けた品質管理が重要であり、大量生産には、ウエハレベルの自動テストやスケーラブルな検査が求められます。

01:42 PIC材料について

PICの材料は、光の生成、伝送、検出など使われ方は様々で、代表的な材料の種類と、各材料の主な用途や特徴をまとめました。

1. インジウムリン(InP)
こちらは特にレーザーダイオード、光増幅器、光変調器など、光の発生や変調に適しています。通信で使われている1.3µm帯や1.5µm帯の波長帯に対して最適な材料です。

2. シリコン(Silicon)
こちらはPICで最も一般的に使用される材料で、特に「シリコンフォトニクス」と呼ばれる技術で広く利用されています。半導体業界で広く使用されており、電子デバイスと光デバイスを同一基板上で統合することが可能です。
また既存のCMOS技術と互換性があるため、大規模な生産を可能とします。

3. シリコンナイトライド(SiN)
こちらは低損失の導波路を作るために使用されます。広い波長帯域で低損失の光伝送を可能にし、シリコンと組み合わせることで多様なPIC設計が可能です。また非線形光学効果にも優れており、高度な光学機能を実現できます。

4. ガリウムヒ素(GaAs)
こちらは発光ダイオード、LEDなど、レーザー、及び高周波デバイスに使用されます。特徴としては、高電子移動度と効率的な光放出が特徴で、特に可視光及び近赤外領域で使用されます。

5. ポリマー
こちらは低コストな光導波路やモジュールを製造する為に使用されています。加工が容易であり、柔軟な設計が可能です。ただし温度特性や長期的な安定性に関しては、他の材料より劣ることがあります。

6. LiNbO3(リチウムナイオベート)
光変調器として主に使用されています。優れた電気光学効果を持ち、非常に高速で信頼性の高い光変調が可能です。

PIC材料について

その他にも複数の材料を組み合わせることで、各材料の長所を生かした高度な機能を実現する手法もあります。

これらPIC試験の項目としては、次のようなものがあります。

(1) 機能テスト
光回路が設計通りに動作するかを確認します。これはデバイスが正しい波長の光を伝送し、必要なデータ速度や帯域幅を達成できるかどうかを検証するものです。

(2) 性能テスト
例えば光損失、クロストーク、反射率など、デバイスの光学的性能を測定します。これにより光信号の品質や効率が評価されます。

(3) 環境テスト
温度、湿度、振動などの環境条件がPICに与える影響を評価します。これによりデバイスの信頼性と耐久性が確保されます。

(4) 長期テスト
時間の経過に伴う性能の劣化や信頼性の低下を評価するための長期的なテストです。

PICテストは、品質を確保するために不可欠なプロセスであり、技術革新と共に進化しています。

04:46 EXFO社のPICテストソリューション

EXFOのPICテストソリューションは、ウエハレベルでのテストを含むすべてのプロセスに対応するためのスケーラブルな構造になっています。
EXFOは、業界で最速のPICテストシステムを提供しており、迅速かつ正確な測定を可能にしています。テスト効率が向上し、生産コストの削減や市場投入までの時間短縮を実現します。また光ファイバ配列や精密アライメント技術を活用して、複雑なデバイスの機能テストを効率化。

さらに顧客のニーズに応じたカスタマイズが可能で、既存のプロセスとの統合がスムーズに行えます。テストプロセスの自動化により、再現性の高い結果を短時間で取得可能です。また設計・研究段階から製造まで幅広く対応できる柔軟性を備えています。

EXFO社 PICテストソリューションの工程

EXFOのPICテストソリューションには3つ柱があり、プロトタイプから量産までソフトウェアとハードウェア両面をサポートします。

1つ目:PILOTオートメーション・ソフトウェアは、PICの試験実施と測定の取得までをオーケストレーションするソフトウェアプラットフォームです。
(i) 試験準備
(ii) ハイスループットでの完全自動化されたナビゲーション、アライメント、 測定の実行
(iii) 結果の解析とデータ管理の効率化を実現します。

2つ目:OPALテストステーションです。OPALファミリーのテストステーションはエッジカップリングに対応したモデル、マルチダイに対応したモデルなど複数存在し、性能、能力、スループットレベルが異なってきます。これらすべての試験ステーションはPILOTソフトウェアによって駆動されます。

3つ目:Hewlett packard社やMPI社など他社の装置とも連携して、個別の用途やプロジェクトの要件に合わせた最適なテストソリューションを提供します。

OPALシステムを含めたEXFOのPICテストソリューションは、既にグローバルで北米、台湾、日本など10システム以上の納入実績があります。
最近ではPIC技術と電子回路技術を統合した光電融合デバイスなどの複雑化に伴い、このような統合的なテストソリューションの需要が高まっています。

最後に関連動画として本動画の概要欄に、EXFOが提供するYoutubeチャンネル「EXFO Tube」に関する紹介動画を張り付けていますので、是非あわせてチェックしてみてください。

▼ Introducing the OPAL-MD, probe station for multi-die testing

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