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PHOTONICS WEST 2024 参加報告 │ Vol.110

業界・ビジネス動向

【sevensixTV】に第109弾の動画を更新しました。

00:10 PHOTONICS WEST 2024概要
01:23 受賞イベントの報告
04:15 受賞技術の紹介
08:03 iQoM出展しました
08:40 まとめ

PHOTONICS WESTはサンフランシスコで開催される、光技術に関する世界最大級の展示会・国際会議です。
今年は、1月30日から2月1日の3日間にわたって開催されました。

今回は参加報告として、各種受賞イベントから見るレーザーの技術動向などを中心にお話しします。
自社製品である超短パルスファイバレーザー『iQoM』も出展しましたので、そのご報告も致します。

超短パルスファイバレーザー『iQoM』詳細情報

iQoMは全光ファイバー構成の小型超短パルス出力モジュールです。お手持ちの半導体レーザーを入力することにより波長1umのピコ秒(パルス圧縮によりフェムト秒)パルスが出力されます。

++(動画内の抜粋)++++++++++++++++++++++

00:10 PHOTONICS WEST 2024概要

Photonics Westは、光技術に関する世界最大級の国際会議および展示会になります。
今年は1月30日-2月1日の3日間にわたってサンフランシスコで開催されました。
国際会議では5,000件以上の発表があり、バイオ、レーザー、光学、量子という4つのセッションに分かれています。
展示会は1,500社の出展があったと聞いています。今回はPhotonics Westを中心に参加してきました。


01:23 受賞イベントの報告

Photonics Westには、2つの大きな賞があります。
・市場で最も優れた光学関係の新製品を表彰する「Prism Awards」
・優れたアイデアや事業計画を持つ、光学関係スタートアップ企業を表彰する「SPIE Startup Challenge」です。

結論から言うと、両方において、フェムト秒技術が受賞を独占しており、フェムト秒技術がますます注目されているという印象を受けました。

今年のPrism Awardsは10のカテゴリーがありました。「自動・自立化制御」、「社会・環境貢献」は今年新たに設けられたカテゴリーです。

私たちと関係深い技術カテゴリーである、レーザー、バイオメディカル、センサ、カメラ・イメージングについて、今年を含む直近3年間の受賞技術を表にしました。

2022年:レーザーのカテゴリで受賞したのは、
・産業用では、加工用レーザーのビーム制御技術
・理化学では、波長可変のひとつであるOPO技術  でした。

バイオメディカルでは、ハンドヘルド式の波面センサ、センサ部門では、同じくハンドヘルド式の近赤外カメラが受賞しています。

2023年:広帯域光源であるSLD、眼科用モバイルOCT、金属をアブレーションして分光するLIBS、さらに偏光センサと、さまざまな技術が受賞しています。

2024年:レーザー部門では、新しい空冷技術を用いたフェムト秒レーザー、バイオメディカル、カメラ&イメージングの両方において、多光子顕微鏡が受賞しています。この多光子顕微鏡はフェムト秒レーザーを用いた特徴ある顕微鏡です。
このようにフェムト秒技術が多数受賞しています

続いて、SPIE Startup Challenge。優勝、準優勝をフェムト秒関連技術が独占しました。優勝したのは、TRAQC社の「THz技術による印刷電子デバイスの自動検査」。THz波の発生方法としてフェムト秒レーザーが使用されています。
準優勝は、ClearVision社の「フェムト秒レーザーを用いた視力矯正」です。

04:15 受賞技術の紹介

優勝したTRAQC社の技術やアイデアが面白いので簡単に説明します。
印刷電子デバイスというのは、フィルムなどに電子回路を印刷したフレキシブルで大面積の電子デバイスです。

印刷電子デバイスの検査には、従来は回路の導電性を検査するために、抜取りで接触方式が使われていました。市場からの要求として、複雑で大面積の回路を検査したい非接触でインラインで高速に検査したい、という要望があります。

そのときの課題と、解決方法をこちらにまとめました。

カラーバーのアイデアとは?カラー印刷物の色が正しく印刷されているかどうかの検査する為に使われています。カラー印刷物は、このように配色が複雑で、絵柄の色を定量的に検査するのはとても困難です。

トンボの外側に基本色を同時に印刷しておき、絵柄を検査する代わりに、カラーバーを検査する。そうすることで、印刷物がどんなデザインでも、大きな印刷物でも、同じ検査品質を担保できるという点が特徴です。

これ(カラーバーのアイデア)を印刷電子デバイスに応用したという内容です。電子デバイスの印刷工程は、直接描画をし、その後、低温焼成します。低温焼成の温度や時間が、導電性に影響を及ぼすため、回路の導電性検査が必要となります。

そのカラーバーの代わりに、コントロールバーを採用しています。こちらは、この回路の外側に基本パターンを同時に印刷しておきます。回路を検査する代わりに、コントロールバーの導電性を検査します。
これによって、どんな回路デザインであっても、大きな印刷物であっても同じ検査品質を担保できるという技術です。

この図は、コントロールバーの一部を拡大して表示しています。回路パターンの導電性をTHz波を使って非接触で検査します。微小な導電性の検査を精度良く検出する為にこのような構造をプリントしていますが、これがメタマテリアル構造といいます。THz波に対して敏感に応答する構造体になっています。これによって、THz波の反射・透過によって導電性がわかります。
微小な変化を感度良く検査することができるという特徴です。
興味のある方は、TRAQC社のWEBサイトをご覧ください。

08:03 iQoM出展しました

展示期間中、多くの方がわたしたちの超短パルスファイバレーザーに興味を示して、ブースに立ち寄ってくださりました。さまざまなご用途で興味を持っていただきました。特には、
・高出力レーザーや広帯域レーザーのシード光源としての利用
・顕微鏡用や、分光・量子実験用の光源として

今後、さらに海外展開を進めていきたいと考えています。

08:40 まとめ

受賞イベントにおいては、フェムト秒関連技術が独占していた傾向が見られました。また、自社製品(超短パルスファイバーレーザー)を出展してきました。今後も引き続き、関連技術を紹介していきたいと思います。
今回参加して、フェムト秒技術が益々注目を浴びて、レーザー加工はもちろんのこと、さまざまなアプリケーションにおいて、このような技術が使われていくという予兆を見る事が出来ました。

来年は、「わたしたちの製品がPrism Awardsを受賞しました」、 という良いご報告ができるよう、頑張ります。