広帯域 白色レーザー光源 最上位モデル『SuperK FIANIUM』

波長: 390 ~ 2400 nm 出力: 最大 6.5W

メーカ:NKT Photonics A/S

400 nmの波長からシングルモード発振が可能な唯一の高出力 白色スーパーコンティニュームレーザーです。

製品概要

SuperK FIANIUM ( スーパーケーフィアニウム )は、世界で最も信頼性のある Supercontinuum レーザーです。

SuperK FIANIUM は ランプ光源と同レベルの広帯域なスペクトルを持っています。スペクトルは 390 – 2400 nm と広帯域でありながらも指向性があるため、非常に高輝度な光源です。

別売の Supercontinuum レーザー専用の高機能フィルタアクセサリと Plug & Playで組み合わせることができます。

レーザーを扱うのが始めての方でも、簡単に研究に必要なスペクトルを抜き出せます。高機能フィルタアクセサリは、優れた柔軟性を持ちながらも、
無料配布の制御ソフトウェアであるCONTROL software  を用いたシンプルな操作でコントロールできます。
クラス4に批准する安全基準を満たしており、安全への配慮が厳格な企業様にも採用されています。

特長

  • スペクトル 390 – 2400 nm ( SM )
  • 高出力 600 – 2000 mW @ 350 – 850 nm
  • M2 < 1.1
  • 無偏光 ( Un-polarized )
  • 光パルスの高繰り返し周波数 78 MHz
  • アライメントフリー、メンテナンスフリー
  • 繰り返し周波数可変オプションあり
  • 24/7 オペレーション
  • 10,000時間超の寿命
  • 12ヶ月 or 24ヶ月保証 ( 保証の延長オプションあり )

    仕様詳細

    ■ 光学仕様

    SuperK FIANIUMの製品はFIU-6、FIU-15、そしてFIR-20 の 3タイプ となります。FIU-6 はUV/Blue 領域をカバーし、
    FIU-15はBlue領域からNIRまで強く綺麗に出力されるモデル、FIR シリーズはRed-NIR が強く出力されるモデルです。

    モデルFIU-6FIU-15FIR-20
    繰り返し周波数(MHz)787878
    可変繰り返し周波数(MHz)
    ※オプション
    0.15-780.15-780.15-78
    スペクトルパワー密度 (mW/nm)0.6 @ 450 nm
    1.3 @ 532 nm
    1.2 @ 650 nm
    1.8 @ 780 nm
    2.0 @ 800 nm
    2.0 @ 450 nm
    4.0 @ 532 nm
    4.0 @ 650 nm
    2.5 @ 780 nm
    2.8 @ 800 nm
    NA
    3.2 @ 532 nm
    4.7 @ 650 nm
    5.4 @ 780 nm
    5.2 @ 800 nm
    全可視光パワー(W)
    (350-850 nm)
    ≈ 0.6≈ 1.5≈ 2.0
    全出力パワー(W)≈ 2.2≈ 5.5≈ 6.5
    光パワー安定性(%) *1±0.5±0.5±0.5
    カットイン波長(nm)
    (> 0.1 )mW / nm)
    400415475
    偏光ランダムランダムランダム
    ビーム品質M2 < 1.1M2 < 1.1 *2M2 < 1.1
    ビーム径≈ 1 mm @ 532 nm、
    ≈ 2 mm @ 1100 nm、
    ≈ 3 mm @ 2000 nm
    ≈ 1 mm @ 532 nm、
    ≈ 2 mm @ 1100 nm、
    ≈ 3 mm @ 2000 nm
    ≈ 1 mm @ 532 nm、
    ≈ 2 mm @ 1100 nm、
    ≈ 3 mm @ 2000 nm
    ビーム指向精度(mrad) *3< 1< 1< 1

    ■ 機械 / 電気 / 環境 仕様

    コンピューターインターフェースUSB 2.0/RS-232/Ethernet
    稼働電圧100-240 VAC 50/60 Hz
    消費電力<100 W (パルスピッカー使用時 <120W)
    ドアインターロックコネクター *42-pin LEMO
    外部バスインターフェース *515-pin sub-D
    システム冷却空冷
    使用温度+18° to +30°C
    保管温度-10° to +55°C
    寸法(WxHxL)440 x 251 x 400 mm
    重量18 kg(パルスピッカー付き 19kg)

    *1 可視スペクトルの 2 時間測定の平均。
     波長選択フィルタリング後の単一波長の安定性は、波長によって異なる場合があります。
    *2 For > 450 nm
    *3 コリメータの中心を通る機械軸に対して測定
    *4 SuperK FIANIUMはクラス4レーザーで、ドアのインターロック/回路に接続する必要があります
    *5 アクセサリ用の外部通信および電源ポート

    用途

    • プラズモニクス&メタマテリアル
    • 蛍光寿命イメージング ( FLIM ) / 蛍光共鳴エネルギー移動 ( FRET )
    • 光コヒーレンストモグラフィ ( OCT ) / 白色干渉計
    • 分光
    • 顕微鏡 ( 超解像顕微鏡も含む )
    • ハイパースペクトルイメージング

    ■ 全波長域スペクトル

    SuperK FIANIUMは、10年以上の Photonic Crystal Fiber の製造経験の粋を集めた Supercontinuum レーザーです。

    SuperK FIANIUMの製品はFIU-6、FIU-15、そしてFIR-20 の 3タイプ となります。FIU-6 はUV/Blue 領域をカバーし、
    FIU-15はBlue領域からNIRまで強く綺麗に出力されるモデル、FIR シリーズはRed-NIR が強く出力されるモデルです。

    FIU-6は、スペクトルが 400 – 2400 nm と可視域全域に連続的に広がっており、バイオメディカル用途などでご好評いただいております。EXR シリーズは、超高分解能OCT 用の光源に最適な製品です。

    SuperK FIANIUM は、高繰り返し(疑似CW)で、スペクトル密度が mW/nm と高いため、リアルタイムの生体イメージングや生体材料から、デバイス評価まで幅広い用途にお使いいただけます。

    ■ 優れたビーム品質

    イメージング用途をはじめとする様々なアプリケーションには、レーザーのビーム品質が優れていることが求められます。
    SuperK FIANIUM のビーム品質は < 1.1(*) であり、高いビーム品質を求められるアプリケーションにまさに最適な光源です。

    SuperK FIANIUMでは Supercontinuum レーザーが筐体外で 1.5 m のファイバを通った後に コリメートビームとして出力されます( 出力が大きいため、FCコネクタでの提供はいたしておりません )。このコリメータレンズシステムは NKT Photonics が Supercontinuum 光源のために独自に設計したもので、コリメートビームは 回折限界でシングルモードとなっています。SuperK FIANIUMの FIU-6 の短波長側のスペクトルは 400 nm に及びますが、400 nm でも M2 < 1.1 を満たしています。
    (*) FIU-15は> 450nmにて< 1.1のビーム品質を達成。

    Supercontinuum レーザーのビーム品質が < 1.1 と横シングルモードとなって、ビームの Pointing accuracy も優れているため、SuperK FIANIUM をフィルタアクセサリと一緒に用いたときの安定性も優れています。また、フィルタアクセサリで適切な波長を取り出した後に、フィルタ後のビームを再びシングルモードファイバ ( NKT Photonicsが提供する Photonic Crystal Fiber ) に結合することできます。ビーム品質が優れているため、このときの可視域の結合率は 70% 以上となります。

    ■ 迅速・シンプルな動作

    SuperK FIANIUMでは、筐体前面にある Emissionボタンを押すだけで、すぐに白色レーザーを出力できます ( もちろん安全のための キースイッチON や、インターロック解除 はございます )。他の高機能レーザーに度々みられるような、レーザー立ち上げの度のウォームアップタイムが必要ありません。また、レーザーの立ち下げのためにレーザーの出力を最小値にして、クールダウンタイムを設ける必要もありません。

    SuperK FIANIUM は、スイッチを OFF にしてもスタンバイモードとなっています。直前のレーザー出力の設定を記憶しているので、白色レーザーを使いたい時にスグに前回の設定でお使いいただけます。SuperK FIANIUMの出力制御モードには、標準で定出力制御 ( Constant Power Control ) モード と 定電流制御 ( Constant Current Control ) モードの 2種類があります。定出力制御モードでは、可視域の出力値を 0 – 100 % で制御します。定電流制御モードは、SuperK FIANIUM 内部に使用している 光ファイバ増幅器 ( ブースターアンプ ) に流す電流を制御します ( 可視域まで広がらない Supercontinuum スペクトルを得ることもできます )。

    パルスピッカーオプションを追加していただくことで、Supercontinuum レーザーのパルスの繰返し周波数が 0.15 – 78 MHz 間で可変となります。EOMで構成されるパルスピッカーを用いて光パルスを間引くことで、スペクトル形状を変えずに Supercontinuum レーザーの出力を低減させることができます ( 低出力、定電流制御モードでは、出力が小さくなると Supercontinuum レーザーのスペクトルが狭くなります )。

    SuperK FIANIUM は、PCとUSB/RS-232/Ethernet接続することで、簡単かつ直観的に Supercontinuum レーザーを操作できます。標準的なトリガや、外部同期のためのNIM トリガも装備しています。パルスピッカーオプションを付けた SuperK FIANIUM では、制御した繰り返し周波数をモニタリングすることもできます。

    ■ 信頼性・サポート体制

    オンボードのエレクトロニクスが、それぞれのモジュール ( ピコ秒モードロックファイバレーザー、プリアンプ、ブースターアンプなど ) の
    状態・動作履歴をログとして保存しており、必要に応じてログファイルをダウンロードすることができます。

    このログファイルを用いた確かなサポートを提供します。


    解説・関連動画▼

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    『SuperK FIANIUM』 の使用方法 (英語) ▼

    『SuperK FIANIUM』 のPR動画(英語) ▼

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