Koheras HARMONIK シリーズは超低ノイズ・狭線幅の高出力ファイバレーザー(Koheras BOOSTIK HP シリーズ)に波長変換結晶を用いて様々な波長のレーザーも発生させるCWレーザー装置となります。
特長
- 最大出力10W (波長によって最大出力は異なる)
- 狭線幅
- 低位相ノイズ・低強度ノイズ
- 幅広い波長選択性
- 優れたビーム品質:M2 < 1.1
- NKTが自社製造を行っているフォトニック結晶偏波保持ファイバ出力(aeroGUIDE シリーズ)のオプションあり
- ターンキーによる容易な操作性
- 堅牢&メンテナンスフリー
用途
- 量子コンピューティング
- レーザー冷却&原子トラッピング
- 量子センシング
- 光格子時計
- 計測
下記図はKoheras HARMONIK シリーズの全体構成図となります。
Koheras ADJUSTIK シリーズをタネ光源にして光ファイバー増幅器を用いて最大15W出力(Koheras BOOSTIK HP シリーズ)にした後、波長変換モジュールで様々な波長のレーザーを発生しております。
仕様
モデル | H31 | H40 | H53 | H55 | H63 | H76 | H78 | H81 |
中心波長 (nm) *任意 | 312 ~ 322 | 392 ~ 405 | 525 ~ 546 | 547 ~ 560 | 624 ~ 644 | 765 ~ 769 | 770 ~ 785 | 789 ~ 845 |
出力 (W) | > 1 | > 1 | > 7 | > 1 | > 10 | > 4 | > 4 / > 7 | > 3 |
線幅 (kHz) | < 40 | < 40 | < 40 | < 40 | < 420 | < 0.4 | < 0.4 | < 40 |
RIN peak (MHz) | 0.5 ~ 2.0 | 0.5 ~ 2.0 | 1.0 ~ 2.0 | 1.0 ~ 2.0 | ~ 1 | ~ 0.7 | ~ 0.7 | 0.5-2.0 |
RIN @ peak (dBc/Hz) | < -100 | < -100 | < -102 | < -102 | < -100 | < -97 | < -97 | < -100 |
RIN @ 10 MHz (dBc/Hz) | < -140 | < -140 | < -140 | < -140 | < -140 | < -132 | < -132 | < -140 |
光と原子それぞれが持つ「粒子」としての側面と「波」としての側面を利用している技術が「量子」技術です。
原子やイオンを量子コンピュータとして扱うためには、極限まで冷却する必要があります。そこで使われる技術が「レーザー冷却」です。
レーザー冷却とは原子に特定の波長のレーザー光を照射して冷却するのですが、レーザーの波長がとても重要です。
原子によって必要な波長はシビアに決まっているので、さまざまな波長のレーザーが必要です。
NKT Photonics社のレーザーで対応可能な冷却原子は下記にございますRb (ルビジウム)、Ba (バリウム)、Sr (ストロンチウム)、Yb (イッテルビウム)となります。