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OPJ発表 広帯域スーパーコンティニューム光源 *全偏波保持ファイバ構成│Vol.100

製品紹介

【sevensixTV】に第100弾の動画を更新しました。

00:42 発表のポイント
01:18 発振器・増幅部構成について
02:56 超広帯域光発生部の構成
05:04 まとめ

先日札幌で開催されました「オプティクス&フォトニクス JAPAN(通称:OPJ)」に参加し、研究発表を行ってきました。今回はその発表内容である「全偏波保持ファイバ構成のスーパーコンティニューム(SC)光源」について詳しく解説いたします。

■ 振動安定性についての動画 超短パルスレーザー『iQoM』動作中に思いっきり振ってみた│Vol.73    
■ 『iQoM』詳細情報 https://bit.ly/48vvmoL

++++(動画内より一部抜粋)+++++

00:42 発表のポイント

今回の発表における重要なポイントは以下の2点です。

  • スペクトルピークのないフラットな超広帯域光を発生させること
  • すべて偏波保持ファイバで構成し、直線偏光の広帯域光を発生させること

これらにより、実用的で扱いやすい超広帯域光源の構築を目指しました。

01:18 発振器・増幅部構成について

まず、シード光となる発振器には、弊社で販売している超短パルスファイバレーザー発振器**「iQoM(アイコン)」**を使用しています。

  • 波長: 1040 nm
  • 平均出力: 90 mW
  • 繰り返し周波数: 20 MHz
  • パルス幅: 6 ps

このシード光を増幅部へ入力します。増幅系はアイソレーター、コンバイナー、そして励起用のLD(レーザーダイオード)で構成されています。 ここで重要なのが、増幅用ファイバ(ドープファイバ)の選定です。意図的に「誘導ラマン散乱」や「レッドシフト」、「自己位相変調」を起こしやすくするため、ドープファイバの長さをあえて長めに設定しています。

発振器・増幅部構成

増幅後のスペクトルを確認すると、出力の増加に伴ってスペクトルが広がり、中心のピークが消失していく様子が分かります。
最大出力である4.7 Wでは、誘導ラマン散乱や自己位相変調の影響により、非常にフラットなスペクトルが得られました。この「増幅過程でフラットな状態を作る」ことが、最終的に良好な超広帯域光を得るための極めて重要なポイントになります。この時のパルス幅は、オートコリレーターによる測定で10 psでした。

増幅光スペクトル

増幅光パルス幅

02:56 超広帯域光発生部の構成

次に、このフラットな光をさらに広帯域化する「超広帯域光発生部」の構成について説明します。
増幅過程ではコア径10μmのファイバを使用していますが、後段のフォトニック結晶ファイバ(PCF)へ効率よく入射させるため、コア径の調整(モードフィールド径の変換)を行っています。
具体的には、テーパー融着技術を用い、10μmからPM980ファイバを経由し、コア径3μmの高非線形ファイバへと段階的にコア径を小さくしてPCFへ接続しています。この工夫により、コネクタ出力部で70%以上の高い結合効率を得ることができました。

超広帯域光発生部の構成

最終的な出力特性については、出力を上げるにつれて効率が若干低下する傾向が見られました。これはスペクトルが広がることで、ファイバのカットオフ波長による損失が顕著になるためと考えられます。
結果として、最大出力1.2 Wにおいて、以下のようなスペクトルが得られました。

  • 特性: スペクトルピークのない極めてフラットな形状
  • 帯域幅: -10 dBバンド幅で165 nmの広帯域
    ※一部、短波長側に干渉が見られますが、これは実験中にファイバに微細な傷が入ってしまったことによる影響と判明しています。
超広帯域光出力特性

超広帯域光スペクトル

最後に、得られた光の品質を確認しました。

  • カラープロファイル: 青色から赤色まで、すべての波長が含まれていることを目視でも確認できました。
  • 偏波状態: 全偏波保持ファイバ構成のメリットを活かし、偏波消光比(PER)20 dB以上の良好な直線偏光が得られています。

05:04 まとめ

今回の研究発表をまとめます。

  1. スペクトルピークのないフラットな超広帯域光の発生に成功しました。
  2. 全偏波保持ファイバ構成により、直線偏光の出力を実現しました。
  3. -10 dBバンド幅において165 nmという広帯域特性を達成しました。

今回はファーストトライアルの結果をご紹介しましたが、まだ改善の余地があると考えています。今後、さらにブラッシュアップした結果が出ましたら、改めてご紹介させていただきます。
本内容についてのご質問や、製品へのご興味がございましたら、セブンシックスまでお気軽にお問い合わせください。

製品紹介

超短パルスファイバレーザー『iQoM』

「iQoM」は、特許技術により「高信頼・長寿命・小型・低コスト」を実現した、OEM・研究開発に最適な超短パルスファイバレーザー(超短パルス発振器)です。
SESAMフリーの独自技術により、従来の課題であった経年劣化や不安定な始動を克服。安定したピコ秒パルス光源を供給します。

■ 経年劣化する可飽和吸収ミラー(SESAM)を用いない
■ 光パッシブ部品だけのシンプルな構成
■ パルス発振アシスト機能内蔵(パルス発振調整不要)
■ 当社独自のパルス発振手法(特許出願済み)

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