超短パルスファイバレーザー『iQoM』

波長: 1040 / 1064 nm パルス幅: 3 - 15 / 2 - 8 ps

メーカ:セブンシックス株式会社

iQoMは全光ファイバー構成の小型超短パルス出力モジュールです。

お手持ちの半導体レーザーを入力することにより波長1umのピコ秒
(パルス圧縮によりフェムト秒)パルスが出力されます。

~ 開発背景 ~

環境安定性に優れた波長1um帯の超短パルスファイバレーザー(以下、FL)は、レーザー微細加工や光計測分野の応用の拡大と実用化に貢献してきました。しかし現在では、FLの普及による使用環境の多様化、ダウンタイムの低減要求、企業間競合の激化により、FLには更なる高信頼性化、長寿命化、低価格化が求められています。
今回、セブンシックスはFLに求められるこれら全ての要求を実現する画期的な全光ファイバモジュール「iQoM」を開発しました。


超短パルスファイバレーザー『iQoM』がOEM・研究開発に最適な理由

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特長

波長976nmの半導体レーザーと組み合わせることで、時間幅がピコ秒の光パルスが発生する全光ファイバモジュールです。

■ 経年劣化する可飽和吸収ミラーを用いない

現在市販されているFLのほとんどは、超短パルスレーザーの発生源である発振器の内部にSESAMという可飽和吸収「材料」を使用しています。

しかし、SESAMには経年劣化、特性のバラつき、入手性に課題があり、発振器の動作不良・故障の主要な原因となっています。iQoMはSESAMの代わりに、人工的な可飽和吸収「機構」を採用しており、経年劣化と特性のバラつきはありません。また、FLの発振器として用いることで、FL全体の長寿命化、高信頼性化を実現します。

■ レーザーの始動をアシストする独自技術

これまでの人工的な可飽和吸収機構を採用した発振器は、レーザーの始動(パルス発生)の確実性・再現性を高めるために、フィードバック制御された2台以上の半導体レーザー、もしくは比較的大きな特注光学部品を必要としていました。いずれも高価でシステムが肥大化するため、SESAMを用いた発振器の置換えにはなりませんでした。iQoMの構成部品は全て光ファイバ通信グレードの市販品のみで、内部構造もシンプルなため、小型で低価格を実現できています。

■ 2波長バンドパスフィルタ技術 (特許出願済み)

FLでは、狭帯域光バンドパスフィルタや光ファイバブラッググレーティングといった波長選択素子を最低1つ必要とします。

iQoMは、異なる2波長の波長選択素子を用いることで(特許出願技術)、レーザーの始動の確実性・再現性を高めるだけでなく、様々な波長への拡張性を実現しました。

■ 光パッシブ部品だけで構成

iQoMには、半導体レーザーや電気回路といったアクティブ部品は含まれていません。光ファイバ部品を光ファイバ融着接続のみで組み合わせたモジュールであり、小型・軽量で電気・磁器が原因由来の故障のリスクはありません。励起用半導体レーザーの複雑なフィードバック制御を必要としないため、既に保有・製造しているFLの発振器・エレクトロニクスとの互換性が良く、SESAMを使用した発振器から簡単に置き換えることができます。

■ プリアンプ内蔵モデル

通常、励起用半導体レーザー1台の光エネルギーを発振器とプリアンプで共有することは推奨されません。これは、発振器(もしくはプリアンプ部)でジャイアントパルスが発生し、それが更に増幅されることで、光学部品が破壊される危険性があるためです。この危険性は、人工的な可飽和吸収機構を採用した発振器で顕著になります。しかしiQoMでは、特許出願技術により、

(1)発振器の始動閾値低下
(2)ジャイアントパルス発生確率低減
(3)ジャイアントパルスのプリアンプ伝搬抑制

の3つが可能になったため、1台の励起用半導体レーザーを発振器とプリアンプで共有できます。
これにより、プリアンプ内蔵iQoMの安価な提供が可能になりました。

用途

  • 超短パルスレーザーのシード光源
  • 分光計測(時間分解分、光・テラヘルツ分光)
  • 顕微イメージング(多光子顕微鏡、バイオイメージング)

『iQoM』使用事例

解説動画

『iQoM』のテクノロジー:技術

iQoMが誇る、圧倒的な”長寿命”・”高い環境安定性”
なぜそれが実現しているのか?

その秘密の解説 はこちら ▶



『iQoM』のテクノロジー 再生リスト

『iQoM』のパフォーマンス:性能・仕様

”レーザーの始動の確実性”・”再現性の高さ”
実際の出力特性、スペクトル、パルス幅の測定値を公開。

実測データなど 数値をご覧になりたい方 はこちらから ▶

『iQoM』のパフォーマンス 再生リスト

『iQoM』のアプリケーション:
応用・活用

小型で軽量、外部環境に強いiQoMは、OEM生産・研究開発など幅広い可能性を見据えています。

iQoMの活用事例 はこちら  ▶

『iQoM』のアプリケーション 再生リスト

仕様詳細

  • 中心波長:1040nm / 1064nm ​
  • スペクトル幅:> 8 nm / > 3 nm
  • 出力:> 80 mW / >10 mW
  • パルス幅:3 – 15 ps / 2 – 8 ps
  • 繰り返し:20 ± 3 MHz
  • 本体サイズ:200 mm x 150 mm x 46 mm

製品データ

*パルス圧縮例:パルス圧縮器 使用時

~ デモ機お貸出しのご案内 ~

下記仕様で2波長ご用意しております。
(ご利用の際は、プリアンプ・LD・LDドライバが必要となります。
お手持ちのものをご利用いただけます)

●波長:1040 nm / 1064 nm
●お貸出し可能付属品:プリアンプ・LD・LDドライバ

ご希望の際は お問い合わせフォームよりお申し付けください。

資料ダウンロード

『iQoM』を活用した実験事例はこちら

実施した実験を基にしたデータや、セットアップ機器など 詳細資料をご覧いただけます。 弊社では積極的に学会へ参加し、発表しております。実際に使用した『iQoM』の学会発表資料も ご覧いただけます。 ご入力いただきましたメールアドレス宛に、資料ダウンロードリンクをお送りいたします。

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