~ 開発背景 ~
超短パルスファイバレーザー『iQoM』がOEM・研究開発に最適な理由
特設サイトはこちら >>>
特長
■ 経年劣化する可飽和吸収ミラーを用いない
現在市販されているFLのほとんどは、超短パルスレーザーの発生源である発振器の内部にSESAMという可飽和吸収「材料」を使用しています。
しかし、SESAMには経年劣化、特性のバラつき、入手性に課題があり、発振器の動作不良・故障の主要な原因となっています。iQoMはSESAMの代わりに、人工的な可飽和吸収「機構」を採用しており、経年劣化と特性のバラつきはありません。また、FLの発振器として用いることで、FL全体の長寿命化、高信頼性化を実現します。
■ レーザーの始動をアシストする独自技術
これまでの人工的な可飽和吸収機構を採用した発振器は、レーザーの始動(パルス発生)の確実性・再現性を高めるために、フィードバック制御された2台以上の半導体レーザー、もしくは比較的大きな特注光学部品を必要としていました。いずれも高価でシステムが肥大化するため、SESAMを用いた発振器の置換えにはなりませんでした。iQoMの構成部品は全て光ファイバ通信グレードの市販品のみで、内部構造もシンプルなため、小型で低価格を実現できています。
■ 2波長バンドパスフィルタ技術 (特許出願済み)
FLでは、狭帯域光バンドパスフィルタや光ファイバブラッググレーティングといった波長選択素子を最低1つ必要とします。
iQoMは、異なる2波長の波長選択素子を用いることで(特許出願技術)、レーザーの始動の確実性・再現性を高めるだけでなく、様々な波長への拡張性を実現しました。
■ 光パッシブ部品だけで構成
iQoMには、半導体レーザーや電気回路といったアクティブ部品は含まれていません。光ファイバ部品を光ファイバ融着接続のみで組み合わせたモジュールであり、小型・軽量で電気・磁器が原因由来の故障のリスクはありません。励起用半導体レーザーの複雑なフィードバック制御を必要としないため、既に保有・製造しているFLの発振器・エレクトロニクスとの互換性が良く、SESAMを使用した発振器から簡単に置き換えることができます。
■ プリアンプ内蔵モデル
通常、励起用半導体レーザー1台の光エネルギーを発振器とプリアンプで共有することは推奨されません。これは、発振器(もしくはプリアンプ部)でジャイアントパルスが発生し、それが更に増幅されることで、光学部品が破壊される危険性があるためです。この危険性は、人工的な可飽和吸収機構を採用した発振器で顕著になります。しかしiQoMでは、特許出願技術により、
(1)発振器の始動閾値低下
(2)ジャイアントパルス発生確率低減
(3)ジャイアントパルスのプリアンプ伝搬抑制
の3つが可能になったため、1台の励起用半導体レーザーを発振器とプリアンプで共有できます。
これにより、プリアンプ内蔵iQoMの安価な提供が可能になりました。
用途
- 超短パルスレーザーのシード光源
- 分光計測(時間分解分、光・テラヘルツ分光)
- 顕微イメージング(多光子顕微鏡、バイオイメージング)
『iQoM』使用事例
解説動画
『iQoM』のテクノロジー:技術
iQoMが誇る、圧倒的な”長寿命”・”高い環境安定性”
なぜそれが実現しているのか?
その秘密の解説 はこちら ▶
『iQoM』のテクノロジー 再生リスト
『iQoM』のパフォーマンス:性能・仕様
”レーザーの始動の確実性”・”再現性の高さ”
実際の出力特性、スペクトル、パルス幅の測定値を公開。
実測データなど 数値をご覧になりたい方 はこちらから ▶
『iQoM』のパフォーマンス 再生リスト
『iQoM』のアプリケーション:
応用・活用
小型で軽量、外部環境に強いiQoMは、OEM生産・研究開発など幅広い可能性を見据えています。
iQoMの活用事例 はこちら ▶
仕様詳細
- 中心波長:1040nm / 1064nm
- スペクトル幅:> 8 nm / > 3 nm
- 出力:> 80 mW / >10 mW
- パルス幅:3 – 15 ps / 2 – 8 ps
- 繰り返し:20 ± 3 MHz
- 本体サイズ:200 mm x 150 mm x 46 mm
製品データ
*パルス圧縮例:パルス圧縮器 使用時
~ デモ機お貸出しのご案内 ~
下記仕様で2波長ご用意しております。
(ご利用の際は、プリアンプ・LD・LDドライバが必要となります。
お手持ちのものをご利用いただけます)
●波長:1040 nm / 1064 nm
●お貸出し可能付属品:プリアンプ・LD・LDドライバ
ご希望の際は お問い合わせフォームよりお申し付けください。