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【外観検査のための】HSV色空間による画像処理と色抽出│Vol.91

光技術解説

【sevensixTV】に第91弾の動画を更新しました。

00:33 画像処理と色空間
05:36 HSV色空間で見える世界
08:06 人間と機械の画像処理

画像処理は「画像に含まれる情報から適切な情報を抜き出す」ことが求められます。
本動画は外観検査においてカラー画像処理を効率よく行う方法の一つとして、色空間にスポットを当てたものです。

技術の進歩は凄まじく、画像処理技術は今や誰もが当たり前に使える技術になりました。

計測や検査という分野においても、画像処理は切っても切れない重要な技術です。 カラーはモノクロと比べて情報量が増える一方、扱いが難しいです。 カラー画像で検査を行う主な目的は、色の欠陥を確認することだと思います。 しかし、人間が見ているような色基準で検査を行うためには、照明条件やカメラのキャリブレーションなど、課題は数多くあります。

HSV色空間に変換することで、色を抽出する処理はより直感的に書けるようになります。 また、別の色空間に変換することで画像の見方が変わり、新しい検査手法を思いつくこともあると思います。

本動画が、カラー画像処理の開発を行うヒントになれば幸いです。

▶ 『3D検査』関連動画はこちら

++++(動画内より一部抜粋)+++++

私たちが画像処理に共通して求めているのは、 「画像に含まれる情報から必要な情報を適切に抜きだす」ことであり
それを実現するために様々な手法があります。
3次元計測検査装置 『Spector』 は カメラで撮影した画像から適切に輪郭を選び出し、3次元データを出力します。


画像処理は、外観検査においては欠かせない技術であると言えます。

『Spector』 のような光切断法を行う検査装置は通常、光は単色で、モノクロカメラで撮影します。
モノクロですべての検査ができるということはないので 場合によってはカラー画像を取り扱うことも必要になります。

色に関する画像処理はかなり大変な処理です それは、コンピュータの色の作り方と人間感覚がマッチせず、指定が大変です。 ”RGB色空間” と、”HSV色空間” を紹介します。

RGB色空間は、Red / Green / Blueの光の3原色を混色することで表現する コンピュータの基本的な色の作り方です。
コンピュータは、それぞれの色の明るさの比率を制御することで色を表現し それを人間は知覚します。
RGBの値によって、色は変化します。



HSV空間は 色相(Hue)、彩度(Saturation)、明度(Value) の頭文字です。HSV色空間の特徴として、RGBの非線形変換であり、人間の直感に近い色の表現を行えることがあります。

Hの値が0の場合は赤であり、大きくなると緑、青を経由して1周すると赤に戻ります。
S(彩度)は値を大きくするとHの原色に、小さくすると白に近づきます。 Vは小さくするとH、Sのパラメータを無視して黒に近づきます。
この2色は大ざっぱに分類すれば紫色です。 RGB色空間だと値が異なるため違う色だというように見えます。HSV色空間で表現すると、H(色相) が一致するため、似ている色であるということができます。

ーーーーー(省略)ーーーーー

次に、こちらの画像から白色を抜き出してみようと思います。しかし、それぞれの画素で 数値の値は異なります。どこからどこまで白ですという指定を、RGB色空間で行うのは大変です。HSV色空間であれば S(彩度)、V(明度)を白い領域に決めてしまえば可能です。同様に、他の色の抽出もRGBより、容易に行うことが出来ます。

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