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光周波数コム『Frush』 位相雑音/平均光出力・光スペクトル形状変動におけるノイズ測定│Vol.127

製品紹介

【sevensixTV】に第127弾の動画を配信しました。

00:09 Frushによって生成された光コムの周波数ノイズ構成
01:45 Frushだけによる周波数の位相ノイズ測定方法
02:34 位相ノイズ測定結果及び積分して変換させた繰り返し周波数のタイミングジッタ
03:07 長期間相対タイミングドリフト及び周波数安定度
03:55 光コムの平均光パワーの安定性
04:41 コムスペクトルの安定性
05:13 まとめ

今回のトピックは「Frushのノイズ特性評価」についてです。 Frushによって生成された光周波数コムの位相雑音、平均光出力の変動、光スペクトル形状の変動などさまざまなノイズを測定しました。結論として、 Frushは、ほとんどの用途において適切なノイズ性能を持っています。

この情報が、光周波数コムの購入を検討されている皆さまにとって役立つことを願っています。

++++(動画内より一部抜粋)+++++

00:09 Frushによって生成された光コムの周波数ノイズ構成

この図は、Frushによって生成された光周波数コムの周波数ノイズ要因を示しています。周波数fのマイクロ波信号がFrushに印加され、その信号にはマイクロ波発振器の周波数ノイズを意味するδ(delta)が含まれています。また、周波数ν(nu)のCWレーザーがFrushに印加され、その信号にはレーザーの周波数ノイズを意味するδνが含まれています。 

光スペクトルは、駆動マイクロ波の周波数によって広がります。中央はレーザー光源の周波数と一致し、サイド成分は駆動マイクロ波周波数fの間隔で生成されます。理想的には、N次の成分の周波数値は、レーザー周波数にマイクロ波周波数fの整数倍を加えたものになります。 

しかし、実際には、レーザーの周波数ノイズ、マイクロ波周波数ノイズの整数倍、およびFrushの残留ノイズの整数倍が加わります。 
モード間隔、つまりレーザーパルスの繰り返し周波数だけを考慮する場合、共通モードのレーザーノイズは打ち消されます。そのため、フォトダイオードによってパルストレインが得られる場合、レーザーの影響は消失します。
マイクロ波の位相ノイズはデータシートから提供されますが、Frushの残留ノイズについては測定する必要があります。 

Frushによって生成された光コムの周波数ノイズ構成

01:45 Frushだけによる周波数の位相ノイズ測定方法

こちらはFrushの残留位相ノイズ測定の構成です。マイクロ波信号は分岐され、一方の経路はFrushに送られて光周波数コムを生成し、もう一方の経路はミキサーに送られて、コムとマイクロ波信号源の相対的な位相ノイズを測定します。 

フォトダイオードを介して、光信号は電気信号に変換されます。この電気信号には、パルス繰り返し周波数の整数倍の周波数成分が含まれており、それらは駆動マイクロ波信号源の位相ノイズとFrushの残留位相ノイズを含んでいます。 
ミキサーによって、繰り返しの周波数はDCにダウンコンバートされ、マイクロ波信号源の共通モード位相ノイズが打ち消されます。

Frushだけによる周波数の位相ノイズの計測方法

02:34 位相ノイズ測定結果及び積分して変換させた繰り返し周波数のタイミングジッタ

こちらはFrushの残留位相ノイズおよび積分タイミングジッタの測定結果です。主なノイズ要因は、Frush内部のマイクロ波増幅器を駆動するためのDC電源です。比較のために、最高性能のクォーツベースのマイクロ波シンセサイザをプロットしました。このモデルを使用してFrushを駆動した場合、信号発生器のノイズがFrushの残留ノイズを大きく上回るため、100 Hz以下ではFrushのノイズは無視できるレベルになります。 

位相ノイズ測定結果および繰返し周波数のタイミングジッタ

03:07 長期間相対タイミングドリフト及び周波数安定度

こちらは長期的な残留タイミングドリフトと周波数不安定性の結果です。このドリフトの主な原因は、空気の揺らぎと温度変動です。ドリフトはFrush外部の光ファイバーおよびRFケーブルの長さに依存します。この実験では、実際の応用条件を想定し、数メートルのケーブルと家庭用エアコンを使用して行いました。 

Frushの残留周波数不安定性は、RbクロックやH-Maserの絶対周波数不安定性よりもはるかに低いため、長期的なFrushのノイズは無視できるレベルであり、性能はクロックで安定化されたマイクロ波信号源によって制限されることになります。 

長期間相対タイミングドリフト及び周波数安定度

03:55 光コムの平均光パワーの安定性

こちらは平均光出力の変動結果です。Frushの出力を光パワーメーターに接続し、測定を行いました。その結果、16時間の測定でRMS値で0.52%の変動が確認されました。 

EO(電気光学)変調器のバイアスフィードバックループによって、コム出力とCW入力の比率が調整されます。この独自のパワー比制御システムにより、変調器のバイアスドリフトや入力レーザーのパワー変動にもかかわらず、安定したコムスペクトル形状が確保されます。ただし、入力CWレーザーのパワーが変化すると、コム出力のパワーも変化します。 

光コムの平均光パワーの安定性

04:41 コムスペクトルの安定性

このスライドは、コムスペクトル形状の安定性を示しています。この独自のパワー比に基づくバイアス制御システムのおかげで、コムのスペクトル形状は長期間にわたり変化しません。 

こちらは、16 GHzの自由スペクトル範囲(FSR)で4日間測定した結果で、こちらは12 GHzのFSRで16時間測定した結果です。形状を正確に比較するため、データを意図的にx軸方向にシフトさせています。 

コムスペクトルの安定性

05:13 まとめ

Frushによって生成された光周波数コムの位相雑音、平均光出力の変動、光スペクトル形状の変動などさまざまなノイズを測定しました。結論として、 Frushは、ほとんどの用途において適切なノイズ性能を持っています。

Frushノイズ特性まとめ

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