【sevensixTV】に第118弾の動画を更新しました。
00:56 AI前後のデータセンター市場の動き
01:57 生成AIとは?
03:43 生成AIが与えるデータセンターへの影響
04:30 Beyond5G / NTT: IOWN vs データセンター
06:02 半導体市場の動向
07:13 代表的な関連株価の動き
09:00 結論
AIとデータセンターというテーマで、本動画を含め3回に分けて、
・AIとデータセンターの関係
・各国と企業の動き
・今後のデータセンター市場の動向と光学部材ニーズ
について深く掘り下げてお話しします。
第1回目のこの動画では、ChatGPTが火付け役となった、生成AI以降のデータセンター市場の動き、生成AIがデータセンターに与える影響、Beyond 5GとNTTのIOWNなど詳しく解説します。
++(動画内の抜粋)++++++++++++++++++++++
00:56 AI前後のデータセンター市場の動き
まずは、AIが登場する前後のデータセンター市場の変化について見ていきましょう。
生成AI以前 は、データセンターは主にデータの保存と処理を目的としていました。クラウドサービスの普及に伴い、多くの企業が自社のデータをクラウドに移行し始めました。主にクラウドサーバーはデータセンターに保管されるため、クラウドとともにデータセンターも発展してきました。
しかし、生成AI の登場によって状況は一変しました。AI技術の発展により、大量のデータを高速に処理する必要が生じました。このため、データセンターは単なるデータ保管施設から、AIデータセンターと言われる、AIモデルの訓練や推論、データ分析など、より複雑で計算集約的なタスクを効率よく行うことに特化した、高性能コンピューティングを提供するプラットフォームという新しい形態が出てきました。これは特に、ディープラーニングやビッグデータ解析など、高度な計算能力を必要とするタスクが増えたことが背景にあります。
01:57 生成AIとは?
スライドはテキスト生成AIのCopilotによる、生成AIの説明文です。生成AIとは、人工知能の一種で、人間のように新しいデータやコンテンツを生成する能力を持っています。例えば、テキスト生成AIは自然な文章を作成し、画像生成AIは新しい画像を生成します。これにより、コンテンツ制作やクリエイティブな作業が大幅に効率化されるようになりました。
生成AIの技術は、自然言語処理(NLP)やコンピュータビジョンなど、多くの分野で利用されています。GPTシリーズなどの高度なモデルは、文章作成、翻訳、要約など、多岐にわたるタスクをこなすことができます。これにより、企業はカスタマーサポート、マーケティング、自動生成コンテンツなど、多くの分野で生成AIを活用することができます。
また、生成AIはクリエイティブな分野でも革命を起こしています。例えば、アート、音楽、ビデオ制作など、従来は人間のクリエイターに依存していた分野でも、生成AIが新しい作品を生み出しています。これにより、クリエイターはより高度な創造性を発揮することが可能となります。
例えばこちらのスライドは、無料で使えるCopilotの画像生成AIのImage Creatorで制作した画像です。左の図のように簡単なプロンプトを入れることで見事な画像がすぐに出来上がります。また、右の図のようにプロンプトに修正を加えるだけで、新しい画像が出来上がります。
こうした技術を陰で支えているのがデータセンターであり、今後こうした生成AIの利用人口増加に伴い、データセンターの需要も増加することになります。
03:43 生成AIが与えるデータセンターへの影響
このように、生成AIの登場により、データセンターの役割も大きく変わりました。生成AIは膨大な計算リソースを必要とするためこれに対応するAIデータセンターはより高性能なインフラを整える必要があります。特に、GPUやTPUといった専用のハードウェアが重要です。
例えば、NVIDIAの最新GPUは、生成AIのトレーニングや推論に最適化されており、高速な処理が可能です。これにより、生成AIの学習プロセスが大幅に効率化され、より迅速に高度なモデルを構築することができます。また、GoogleのTPU(Tensor Processing Unit)は、AIワークロードに特化したハードウェアであり、データセンターの効率をさらに向上させます。
04:30 Beyond5G / NTT: IOWN vs データセンター
次に、次世代通信技術といわれるBeyond 5GやNTTが掲げるIOWN(Innovative Optical and Wireless Network)についてです。5Gの次世代技術であるBeyond 5Gは、より高速で低遅延の通信を実現します。これにより、データセンターとエッジデバイス間の通信がさらに効率化され、リアルタイムでのデータ処理が可能となります。
Beyond5Gではスマートシティや自動運転、IoTデバイスの普及にも寄与します。これにより、より多くのデータが生成され、データセンターの重要性はさらに増していきます。Beyond 5Gは、AIとデータセンターの連携をさらに強化し、新しいアプリケーションやサービスの創出を可能にします。
また、IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想は、NTTが提唱する次世代通信ネットワークのビジョンです。光技術と無線技術を活用して、超高速・低遅延・大容量の通信を実現し、デジタルツインやスマートシティなど、さまざまな新しいサービスやアプリケーションを支えることを目指しています。IOWNは、エネルギー効率の向上や環境負荷の軽減も重視しており、光ネットワークの利点を最大限に活かし、より持続可能な社会を実現することを目指しています。ここではデータセンター間をAPNで接続することで、機能分散や高可用性を実現し、地域の中小データセンターの活用促進による再生可能エネルギーの利用促進が期待されています。
06:02 半導体市場の動向
AI技術の進化に伴い、半導体の需要も急増しています。特に、NVIDIAはAI向けGPU市場でリーダー的存在です。最新のGPUアーキテクチャは、AIのトレーニングと推論の両方において圧倒的な性能を発揮します。
また、日本の新興企業であるラピダスも注目されています。ラピダスは、高性能な半導体チップを開発しており、データセンターやAIの分野での活躍が期待されています。ラピダスの最新技術は、AIのトレーニング時間を短縮し、エネルギー効率を向上させることができます。これにより、データセンターの処理能力が飛躍的に向上し、AIの発展を支える重要な役割を果たすことが期待されます。
さらに、半導体市場全体では、TSMCやSamsungといった企業もAI向けの半導体製造に力を入れています。これにより、AI技術の普及が加速し、より多くの企業や研究機関が高度なAI技術を利用できるようになります。今後も半導体技術の進化により、データセンターの性能はますます向上していくでしょう。
07:13 代表的な関連株価の動き
半導体およびデータセンターの主要プレーヤーの株価の動きと今後の見通しについても見ていきましょう。ご覧いただいているチャートは2024年7月9日時点の直近5年間の値動きです。
NVIDIAの株価は、AI技術の進化と共に急上昇しています。特に、生成AIの需要が高まる中で、NVIDIAのGPUはますます重要な役割を果たしており、これが株価上昇の一因となっています。投資家たちはNVIDIAの成長ポテンシャルに期待を寄せており、今後も安定した成長が見込まれています。熊本に工場を建設したことで話題になったTSMCも株価が回復し、直近5年間の上値を超えさらに上昇を続けています。
また、データセンターに関連した銘柄では、クラウドサービスを提供するAmazon、Googleなどの株価も上昇しています。これらの企業は、AI技術の進化に伴い、データセンターの需要が増加する中で、安定した成長を続けています。特に、クラウドサービスの拡大により、データセンターの需要が今後も増えると予測されており、これが株価の上昇に寄与しています。
株価については今度どうなるかは判りませんが、AI技術のさらなる進化と普及に伴い、半導体市場の主要プレーヤーのアプリケーションは拡大し、それに伴い市場の規模も拡大していくと考えられます。また、生成AIやBeyond 5Gなどの更なる進化により、データセンターや半導体の市場はますます成長していくでしょう。飽くまで個人的な見解になりますが、投資家たちは、これらの動向を注視しつつ、今後の投資戦略を立てていくと思われます。
09:00 結論
生成AI技術の進化 と共に、データセンターの役割も大きく変わってきています。生成AIやBeyond 5G、そして半導体の進化が、今後のデータセンター市場をさらに発展させるでしょう。また、主要プレーヤーの今後の動きも注目すべきポイントです。 これからも、AIとデータセンターの進化に注目していきましょう。