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GaN/パワー半導体の欠陥計測│Vol.105

製品紹介

【sevensixTV】に第105弾の動画を更新しました。

00:38 『iQoM』の基本仕様
00:55 計測システムの構成
02:03 計測サンプルについて
02:44 計測結果
03:10 まとめ

モード同期ファイバレーザー『iQoM』を使ったパワー半導体材料の欠陥計測の結果をご紹介します。 多光子蛍光計測によりGaNの転位欠陥を可視化できます。

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++++(動画内より一部抜粋)+++++

00:38 『iQoM』の基本仕様おさらい

まずは、弊社が開発した超短パルスレーザー『iQoM』の基本仕様についてのおさらいです。 
中心波長1040 nm、平均出力 80 mW以上、時間幅~10 ps、繰り返し率 18MHzとなっています。
今回の実験ではパルス圧縮器により時間幅をフェムト秒に圧縮します。 

00:55 計測システムの構成

続いて実験システムの構成について説明します。 

励起光源である976 nmのLDを『iQoM』に入力することにより、ピコ秒パルスが生成されます。『iQoM』はコリメーターによって空間系に出力されパルス圧縮器に入ります。 

パルス圧縮器の系について簡単に説明します。行きのビームを赤、帰りのビームを青で表しています。ここでは2枚のグレーティングによって分散補償を行いました。波長板は光線の偏光状態を90度回転させる働きをします。

したがって偏光ビームスプリッタと組み合わせることにより入射と別の方向にビームを取り出すことができます。今回の実験では時間幅は10 ps から 200 fs に圧縮されました。 

パルス圧縮器の後は、ビーム掃引のためのガルバノスキャナユニットを介して正立顕微鏡に入力されます。その後対物レンズを介してサンプルに照射され、発生した蛍光を光電子増倍管により検出します。 

02:03 計測サンプル:GaN(ガリウムナイトライド)について

次に、今回測定するサンプルについてです。
サンプルはパワー半導体の材料として注目されているGaN(ガリウムナイトライド)です。

ガリウムナイトライドのエネルギーバンドギャップは3.4 eVです。一方で『iQoM』のレーザー波長は1040 nmなので1.2eVに相当します。この場合、3光子分のエネルギーでGaN(中の電子を)を励起することができます。

実際に対物レンズ直下のサンプルをみてみると、集光点では3光子吸収により発生した蛍光が確認できます。

02:44 計測結果

それでは計測結果です。 

左側の図はサンプルのXY平面の断面図です。転位欠陥がある箇所は多光子吸収が発生しないため黒点として観測されます。右図のZY平面の断面図をみると転位欠陥が深さ方向に延びていることが見て取れます。このときのサンプル面におけるレーザービームのパワーは30 mWでした。 

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