【sevensixTV】に第102弾の動画を更新しました。
00:08 光変調器について
00:48 様々な光変調器
02:33 HyperLight社について
03:49 薄膜LN変調器の仕様
今回は将来の光通信ネットワークのキーデバイスとなる薄膜LN変調器を開発する「HyperLight社」製品をご紹介します。 HyperLight社は、2018年に米国マサチューセッツ州にてケンブリッジにて設立。 薄膜LN集積回路の性能限界を押し上げることを研究開発の使命として、ハーバード大学の研究室をスピンオフして設立されました。
通信向けで一般的な現状のLN変調器よりも100倍小型、20倍高効率の集積オンチップ変調器を製造、設計する新しい方法を開発しました。すでにウェハレベルからパッケージ品までのポートフォリオを出荷しており、商用化を進めています。
現在の対応波長はC-band, L-band, O-band品がございます。 3dB 電気光学帯域幅は >80GHz、4.5dBで >110GHz >110 GHzを超える帯域幅。 パッケージ品の場合、駆動電圧は3V、オプションで2V程度。
■ 動画内製品
▶ HyperLight社/取扱い製品
▶ 超広帯域薄膜LN変調器【C-band帯】
▶ 超広帯域薄膜LN変調器【O-band帯】
++++(動画内より一部抜粋)+++++
今回のテーマは「光変調器」についてです。
光変調器とは、光の特性を制御するために使用されるものですが、光の強度や位相を変調することでレーザー光に情報をのせることができるデバイスです。主には「光ファイバ通信用途」に用いられており、「送信機器」に採用されています。
そして光変調器には大きく4つの種類が存在します。
一つ目は、今回の動画で製品紹介する電気光学変調器(EOM)です。
原理はニオブ酸リチウム(LN)による電気工学効果を利用して、光の強度・位相・偏光状態を電気的に制御します。特徴としては100GHzを超える広い帯域幅を有しています。一方で温度変化やDCドリフトによる光出力のドリフト変化が発生するという技術的なハードルもあります。
二つ目は、音響光学変調器(AOM)です。
原理はAOMの内部にある結晶にRF信号(音響波)を入力することで、音響光学効果を発生させ、入力した光の周波数をシフトして出力されます。特徴は380nm辺りの可視域から2500nm辺りの中赤外まで広い対応波長と数Wまでの高い光入力レベルを可能とします。
三つ目は、半導体光変調器(SOM)です。
半導体素子を用いた光の増幅器であるSOAとなります。SOAは本来、変調器ではなく増幅器でありますが、スイッチのON/OFFで光を変調します。
最後に四つ目は、電界吸収型変調器(EAM)です。
原理は半導体の微細構造に電界を加えることで、光吸収量の変化を利用しています。
半導体素子で構成されているため、レーザと同一の半導体基板上での集積小型化に適している一方で、「正しくは -> 高速化」には技術的な限界があると言われています。
冒頭申し上げたHyperLight社は100GHzのEO帯域を超える薄膜LN変調器を開発するスタートアップメーカです。
主な特長は、3つ。
一つ目に100GHzを超える帯域幅、これは210Gb/sまでのデータ伝送レートをサポートします。
二つ目に1dB以下の超低損失のフォトニック回路、ほぼ損失なしで光を制御します。
最後に低い駆動電圧です。リチウムナノベート(LN)を小さなチップに集積することで、駆動電圧は、約1VのCMOSレベルに低減が可能です。
HyperLight社からはチップレベルから光変調器を販売していますが、今回は販売しているパッケージタイプの変調器に関して、主要なスペックをご紹介します。
対応波長はC-band, L-band, O-band品がございます。
3dB 電気光学帯域幅は>80GHz、4.5dBで>110GHz >110 GHzを超える帯域幅となります。駆動電圧は3V、オプションで2V程度も可能です。
付属されるRF端子は1mmWコネクタ、FC/APC光コネクタ付きの偏波保持ファイバ出力となります。
より詳細なスペックは当社のウェブサイトに掲載ございますので、そちらをご参照ください。
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