【sevensixTV】に第61弾の動画を更新しました。
00:46 生データとは
01:44 bitと明るさ
02:30 なぜ重要か
05:00 失われる情報
05:50 改善方法
06:57 まとめ
3Dセンサー、3Dスキャナーの計測結果は、様々な処理の結果になります。 一番最初に得られる生データの品質改善こそが、良質な3Dデータを得る近道です。 生データの価値と、その改善方法について解説します。
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00:46 生データとは
こんにちは。セブンシックス技術部、郡司翔平です。最近は卓球とゴルフでフットワークを鍛えています。
本日はセンサーの生データの重要性について解説します。
良い3Dデータを得るには、まずセンサーが一番重要です。ただ、それと同じぐらい置き方や環境も重要になります。
これら2つの要因の掛け合わせによって得られるものが、まず最初に生データです。そしてこの生データを処理することによって、初めて3Dデータを得ることができます。
ただ、生データは普段あまり表に出てきませんので、本日はその生データがどういったものなのかということと、その重要性を解説させていただきます。
生データがなぜ大事かというと、結論、精度に直結するからです。生データというのは、記録後、加工が一切施されていないデータのことを指します。

今回の例、例えば3Dセンサーの代表的な光切断法や構造化照明で言うと、まず最初にレーザーやLEDを照射します。そしてそれらの情報をカメラによって取得します。
その時のカメラ画像こそが生データになります。そして生データを処理して、最終的な3Dデータになります。
これは構造化照明以外の非接触の検査装置だったら大体一緒で、どこかしらに電磁波の情報をアナログ情報からデジタルに変換するAD変換器が入っていまして、そちらから得られる情報が生データになります。

01:44 bitと明るさ
では、この生データですが、明るさの段階、すなわちbit数でスペックが表されています。
例えば1bitのスペックになると、0と1の2段階、真っ暗と真っ白の2段階でしか明るさを表せません。それに対して8bitだと256段階で表すことができますので、かなり明るさを細かく表現できます。
3Dセンサー用のカメラというのは、一般的にモノクロカメラで8bitが一般的です。そのため、今回の生データというのは、8bitの明るさを2次元に並べたものになります。

02:30 なぜ重要か
この生データがなぜ重要かというと、サブピクセル処理に関わってくるからです。こちらを簡単に説明すると、2つ以上の画素から、より細かい3Dデータを算出する処理になります。
このサブピクセル処理は、高精度な3Dデータを取得するためには必須の処理になりますので、ここに効いてくるのは、すなわち精度に効いてくることになります。

良くない例①「暗い」
では実際の例から、良い例、悪い例を見ていきます。こちらは先ほどのハサミを光切断法で撮った時の生データです。こちらはハサミの外にある黒いマットを撮った時のもので、この辺りがハサミのデータになります。
黒マットは、見れば分かるとおり少し暗い感じで、ハサミはかなり明るい状態になっています。
黒マットはやはり黒くて反射率が少ないので、全体的に黒い状態になっています。この状態は精度が上がりません。
なぜかというと、情報量が少ないからです。
例えばこのピクセルを見てもらうと、ここに明るいものがあるので、何かしら形状があるというのは分かるんですが、その周辺が真っ暗なので、これ以上の情報がなく、細かい処理がもうできません。
情報がないと、これ以上解析ができないので、やはり精度も上がりません。
対してハサミの方は、明るいピクセルの周辺に、また別の明るさを持ったピクセルがあります。
これらの情報を使うと、もっと細かく分析ができるので、より高い精度で出すことが可能です。そのため、このように生データが暗いまま3Dデータを撮るというのは、あまり良くありません。

良くない例②「眩しい」
対して、ただ明るければいいのかというと、そうでもありません。例えばこれは、ハサミの柄の白い部分を撮ったものですが、白色なので光が返ってきてしまい、光が飽和しています。この辺りは、もう縦3ピクセル分が飽和してしまっていて、どこに中心があるのかも分からない状態になっています。
こうなると、これも精度が下がってしまいます。
なぜかというと、光切断法ではこの中からどこに中心線があるのかを出す必要があるのですが、ここも3つ飽和していると、どこに中心があるのかという情報をこれ以上追えなくなってしまうからです。
もちろん暗いのも問題ですが、明るくて飽和しているというのも、精度的には問題になります。

05:00 失われる情報
ここで気を付けないといけないのが、この明るさの情報というのは、3Dデータになると失われていることが多いということです。
こちらはカメラの画像で、3Dデータになるものです。
生データというのは、まさに明るさの情報が並んでいるものなので、明るさの情報しかありません。
一方で、3DデータというのはXYZだけで済むので、この明るさという情報は含まれていないことの方が多いです。
中には含んでいるデータ形式もあるんですが、あったとしても、検査で使われるかと言われると、あまり使うことがありません。
そのため、普段は明るさが重要だと思われにくく、そもそも見られていないことも多いのですが、非常に重要なので気を付ける必要があるということです。

05:50 改善方法
この明るさについて、実際に良い生データをどうやって撮ればいいのかというと、結論は置き方が重要になります。これは私の経験上、置き方を工夫するのが一番コストパフォーマンスが良く、かつ早いです。
もちろん各センサーメーカーや開発、プログラムの方でも、いろいろな工夫をして生データを良くしたり、少ない生データから良いデータを出す解析方法があります。
ただ、それ以外のところからも精度改善ができますし、その方が早いということになります。では、この置き方について、何をもって置き方が良いと判断するかというと、やはりその生データを見て判断するしかありません。
そのため、生データを見ながら置き方を調整するのが一番正確になります。
ですので、検査装置を作る時は、生データを見られるセンサーを使うか、もしくは生データをきちんと判断できる業者と一緒に行うことをお勧めしています。

06:57 まとめ
それでは本日のまとめになります。生データがなぜ重要かというと、精度に直結するからです。そして生データをどう改善するかというと、置き方が重要になります。では置き方をどう改善するかというと、生データを見ながら調整するのが一番簡単です。
そのため、生データを見られるセンサー、もしくは業者と実装することがお勧めです。
弊社ではセンサーの開発も行いつつ、同時にこの置き方で数々のケースを攻略してきた実績がありますので、置き方についてはかなりノウハウを持っています。
もし既存のセンサーで難しいようなサンプルがありましたら、ぜひご連絡いただければと思います。
