分岐比可変カプラ:手動 / 自動 設定型

波長: 633 ~ 1550nm

メーカ:KS Photonics Inc.

KS Photonics社の633nm, 830nm, 980nm, 1060nm, 1310, 1550対応の分岐比可変カプラです。ファイバシステムの初期実験に最適です。

特長

  • 低損失
  • サイド研磨ファイバカプラ
  • 分岐比可変(0〜100%)
  • 複数種類のファイバに対応 (SM, PM)
  • 幅広い波長に対応
  • 高精度のモニタリング

KS Photonicsの分岐比可変カプラは、シンプルで小型でありながら使い勝手の良い製品です。
空間結合系がない全ファイバ型であるため、挿入損失が小さく取扱いが容易です。
波長帯域は可視域~通信帯域まで幅広くカバーしています。ユーザ指定の光ファイバ(通常のシングルモードファイバ、偏波保持ファイバ、その他の特殊ファイバ)を使用することができます。対応波長範囲も、ファイバの種類に応じて指定することができます。システムの分岐比の決定が難しい場合でのご使用をお勧めします。OEM供給の実績もございます。

用途

  • センシング / デバイス評価
  • ファイバレーザ構築
  • 光ファイバセンシング
  • システムテスト用光干渉計

仕様詳細

手動型 分岐比可変カプラ Fiber variable ratio coupler (FTDC)

手動型のファイバ型分岐比可変カプラ( FTDC : Fiber tunable directional coupler ) は全ファイバ型の可変範囲 0 – 100 % 分岐可変カプラです。
FTDCでは側面が研磨された 2本に光ファイバのコア間の幾何学的相対位置を調整することで、エバネッセント場の結合率を変え、カプラの分岐比を変えています。ベアファイバ入出力タイプの FTDC の挿入損失は 0.1 dB、FCアダプタ入出力タイプの挿入損失は < 0.5 dBと非常に小さくなっております。

■ 分岐比の調整

分岐比は、制御ノブを使って調整します。制御ノブに印字しているスケールは実質の分岐比を示していません。参考までにお使いください(印字スケールと実質の分岐比の関係はユニットによって異なっています。この関係はデータシートに示しています)

制御ノブの同一印字スケール位置での再現性は、分岐比の調整を 小さい方向から大きい方向へ増やしていくときに高くなります。もし、これから設定した分岐比が現在の分岐比よりも小さい場合は、一旦 制御ノブの位置を 0 % の位置に戻してから、所望の(以前にこれから設定したい分岐比を示した)位置へと回してくださいなお、分岐比は温度によって変化します(偏波保持ファイバを用いたときの偏波消光比)

自動設定型 分岐比可変カプラ Fiber variable ratio coupler with display (DTDC)

自動分岐比可変カプラ ( ATDC : Auto tunable directional coupler ) は電子制御の可変範囲 0 -100 % の分岐カプラです。分岐比可変の原理は手動の分岐比可変カプラであるFTDC と同じですが、コア間の相対的幾何学距離の調整にモータを使用しています。実質の分岐比(測定結果)は筐体のディスプレイに表示されます。使用する波長に応じて様々なファイバを採用します。本方式の分岐比可変カプラの分岐比は温度に依存するため、ATDC では温度モニタリングも行えます。ただし、温度モニタリングはしますが、温度変化を感知したフィードバック制御は行っていませんのでご注意ください。

 ■ 分岐比の設定

  1. 電源ボタンを押す
  2. 入力ポートに光源を接続する
  3. 結合率は R ( Rough tuning ) ボタン、F ( Fine tuning ) ボタンで決定する
  4. ボタンを用いて、筐体内部の温度 ℃を確認可能
  5. これ以上設定を変更したくないという場合(偶発的に設定が変わるのを防ぎたい場合)はLock ボタンを押す

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